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AS考察・アヤネ編~植えつけられた『消極』

2016.09.08 21:32|魔法戦士コネクターズ!
魔コネAS考察、今回はアヤネ編。

ASの話をする前に、まずは本編のアヤネの物語をおさらい。
「幸福の不平等」に悩むスミカの次にスポットが当たるアヤネ。
彼女は、男尊女卑の風習が根付く村で過ごし、その風習に不満をもっていた。
そこで、村の価値観から解放されるため、女性の戦士になることを志す。
しかし結局、戦士になった(なろうとしている?)自分を利用し、家族は息子を手に入れる。

アヤネの物語は「幸福の不平等」に抗う物語

女性として生まれたばかりに、男性より不利な生活を強いられていることへの反逆。
スミカの物語で肯定されてしまった「幸福の不平等」の存在を、アヤネ編では否定しようと奮闘するわけです。
では、アヤネははたして、「幸福の不平等」をなくすことができたのか?
スミカ編で書いた通り、この物語は「幸福の不平等」の存在を認めています。

アヤネに「幸福の不平等」をなくすことはできなかった

ではなぜ、彼女は「幸福の不平等」をなくせなかったのか。
キーワードは、アヤネ編のテーマとなっている『消極』です。
ゲーム開始から、プレイヤーに対して「アヤネは典型的マドンナタイプである」という認識が植えつけられます。
「学校のマドンナ」「植物が好き」「おしとやか」「敬語」「防御能力の低い回復役」
アヤネ=か弱いマドンナという図式が、プレイヤーに埋め込まれるのです。
そして、その認識はプレイヤーだけでなく、物語のキャラクターにも埋め込まれています。
「アヤネ好きだー!」と叫ぶワタルにはもちろん、イベントシーンで真っ先にアヤネに防御魔法をかけるヤマト、アヤネの容姿を羨ましがるスミカ。
こんな話があります。
人間は「自分はこうなんだ」といわれると、本当にその通りの行動をとるようになる。
占いなんかその例ですね。「うお座のB型だから、私ってこういう性格なのね」と思うと、ほんとうにその性格になってくる。

アヤネは、周りが望むマドンナ像を演じてしまう

そんなに行動的ではないけれど、その分人一倍空気が読める。アヤネはきっとそのポジションなんです。
そう。本来のアヤネは決して『消極』ではない。
村の価値観を変えるため、一人で家を飛び出し、イカルガにやってきて、戦士になろうとしたのだから。
「もういい!  どこへでも行け、親不孝者め!」
父親からそう叫ばれても、アヤネは自分の思いを貫いた。
これは、親からの愛を求めるスミカ、母親からの興味を求めるヤマト、家族への執着を捨てきれないクオンとは、全く逆の行動です。
自分の信念のためならば、親の価値観ですら否定する。

アヤネは本来、誰よりも『積極』の性質を有している

だからこそ「こうしたい」「ああしたい」「私だって何かしたい」という思いは溜まっていく。
でも周りは彼女を「か弱いマドンナ」として扱います。
「ああ、私は頼りにされていない」「周りは私が弱いと思っている」――「私は弱い子なんだ」
こうしてアヤネは、本来備わっていた『積極』を失い、『消極』の象徴にまでなってしまうのです。
ASでは、アヤネの自己否定がより顕著に描かれ、
「ないものを強請ってばかりで、誰かに変わってもらうのを待ってるだけで、そんな自分が嫌いだった! ますます自信がなくなっていった!」
「こんな気持ちになるくらいなら人形の方がよかった」
とまで言わしめます。
あのアヤネが敬語を捨てて泣き叫び散らすのですから、そうとうな自己嫌悪であるといえるでしょう。

自分の本来の性質に気が付けず、

周りから植えつけられた言葉を、本物にしてしまった

これが、アヤネが「幸福の不平等」をなくせなかった要因


ASアヤネ編では、クオンがそれを裏付ける台詞を発しています。
「あんた(=アヤネ)が控えめなのは能力がないからじゃなくて、他人のことを考えすぎる癖がついたからだと思うが。」
周りの言葉を気にしすぎた結果、といえるでしょう。

ではアヤネの物語は「幸福の不平等はなくせませんでした」で片付くものなのか。
そうではありません。
『消極』の象徴になってしまいながらも、アヤネは自分にできること――結界破壊作戦を実行します。
その彼女の、奥底に眠っていた『積極』の性質が、もう一人の魔法戦士・ヤマトの考え方を変えることになります。
また、ASでも、アヤネの考え方・行動がギルドマスターに影響し、彼の方針を変えることになるのです。

「幸福の不平等」はなくせない

でも、それに抗おうとする姿は、誰かに影響を与える


自分と誰かの考え方をつなぐ――「コネクターズ」というタイトルを冠するこの物語において、これはとても重要なことです。

男尊女卑の村での生活や、周りからの評価によって、本来の性質を失ってしまう彼女。
しかし、本当は芯があり、したたかで、前に進んでいくことができる。
『繋ぐ』をキーワードにするこの物語において、彼女の「誰かに影響することができる力」は、ある意味もっとも重要視されている力であり、
それを与えられたアヤネは、「か弱いヒロイン」などでは決してない、立派な「一人の主人公」なのでしょう。


しかし、積極がもたらすものは、必ずしもよいことばかりではありません。
並行世界でのアヤネは、憑依型魔物にとりつかれ、厄災を生みました。
そもそも、ワタル達が魔法戦士として戦うことになったのは、幸せを願う人々の犠牲になったからです。
「幸せになりたいと願う→行動する→別の誰かに被害」
その意味で、アヤネの考え方は、儀式遂行者と似たようなものである、ととることもできます。
「幸せを願う気持ちが災いをもたらすなら、求めなければいいのではないか?」
儀式遂行者、そしてそれと似た考え方をもつアヤネに対するアンチテーゼとして。
物語のバトンは『羨望』の魔法戦士・ヤマトへと渡されるのです。

↓魔コネAS考察まとめ↓

スミカ編~『劣等』に許された『幸福』
アヤネ編~植えつけられた『消極』
ヤマト編~『羨望』の抑圧に待つもの
クオン編~偽りの『諦観』の果て
ワタル編~『幸福』故の『犠牲』への『贖罪』
総論編~世界と『世界』

↑魔コネAS考察まとめ↑
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管理人・雪翠が、フリーゲームについて思ったことを書くだけのブログです。
現在は、魔法戦士コネクターズAS考察を連載中。

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